前も書いたのだが、人は自分の信じたい頃だけを信じる。
養老孟司先生が、バカの壁 (新潮新書)という本の中で
「頭は、理解したくない事は、最初から理解しようとしない。だから反対の者同士の話などかみ合う訳がない」
の様に書かれていたが、その通りなのである。本はうろ覚えなので違っているかもしれない。
これは2段階か3段階からなっている様に思う。
・まず、自分の信じたい事があり、それを信じている。
・そのため他の人に「別な方法を見当するのはいかがですか」と言われても、「別な方法がある」という事自体がハナから認められない。通常はここで話が終わる。
・当然「別な方法とは、これこれこういうものです」と具体例を聞くまでには全く至らない。
となる。
逆に言うと、具体例を聞く段階にまで進めば、展開はいろいろある。
思い込みがすごい強い人は、仕事をしている人でも結構多い様に感じるのだが、そういう人は何をどういっても聞く耳を持たない。
こういう人はすごく多く、部下の上申を聞かなかったり、上司の話を聞かなかったりがある。
専門の領域になればなるほどプロの仕事になるのだが、専門職の部下というのは大抵自分より若い。
上級管理職にほど現場からは離れるのだから、実際に現場を動かす知識は部下の方が遥かに多い。
その上申をきちんと聞けないと、仕事が滞ったり、違う方向へ行ったいする。
部下は部下で自分の見ているところしか見ていないから、視野が狭くなっていて、会社や上司のビジョンと的外れな事をしたりしていたりする。
そんな状態で会議をしても頭に入っていないので、何か問題が露呈した時に、
「そんなの聞いていない」
となる。
大人が給料をもらって、子供みたいな事を言っている。
そういう人はいつも同じような間違いを続けている。
最初から何も聞いてなくて、自分の信じたい頃だけを信じているのである。
これはトレーニングや競技練習でも一緒で、プロが見ると
「それはおかしいでしょう」というのがある。
それはその人の発展レベルで現在不要のものだったり、フォームであったり、全体の組み立て方であったり、栄養であったりといろいろだが、とにかく整合性が取れていない。
でも本人は自分が信じたい事だけを信じているので、
「ここをこうした方が良いですよ」と言っても、まったく聞く耳を持たないのである。
そして意味のない事を続けて、いつまでたってもまともに発展しない。
けがや故障に繋がる事も多いし、効果が見えないから飽きて止める場合も多くある。
そうなって一番損をするのは本人だから、いろんな事を聞いて、知って、良くなるように進める方が良い。
半年続けて変わらないような時は、どこかが間違っているのだから、きちんと順を追って組み立てるのが良い。
次に進まないとその先が見えないが、確実に次に進む方法は沢山ある。